- アンクスの海賊 クレギオン (3)
- 発売元: 早川書房
- 価格: ¥ 630
- 発売日: 2004/03/09
帰省したときに読了した本の感想。今頃かよという気もしますが,まだ1冊残っていたり。早めに書き上げたいものです。
明日は本を片手に鉄道でおでかけの予定。1冊くらいは読めるかな。
《クレギオン》第3作目。久方ぶりの再読と言うことになります。
これまでの巻でも仄めかされていたとおり,ミリガン運送というかロイドは麻薬原料の密輸に関する詐欺でマフィアから追われています。この巻はいよいよその帰結が語られるわけですが,その顛末はといえばジブリ風味クレギオンといった印象。いや,大好きです,この雰囲気。とりわけ,海賊アンガス一味が最高。大学教授からドロップアウトしたアンガスも好きだし,アンガスの教え子を中心とする部下たちも悪党らしくなくって,むしろ可愛らしささえ感じます。2箇所ある,メイとチェスをする場面は大のお気に入りです。やー,いいなー。一方でロイドたちを追うクレメントファミリーのクレメントとカウフマンは陰鬱さを感じます。こちらは割と典型的なマフィアの雰囲気。いささかの格好良さは感じますが,親しみを覚えたりはしません。個人的にはやっぱりロイド運送やアンガス一味が好きだなあ。
物語としては安直というか,やっぱり最強の存在は可憐な少女だよね,といった感じ。本当にそれ以上ではないんだけど,それでも単に媚びた作品になってはいないところが上手い。SFとしての根幹の部分がしっかりしているから,余計に魅力が映えるのだと思います。ロイドとマージの2人も格好いいんだけど,それ以上にメイの魅力が大暴走をしているお話となっております。
気楽に読めて,尚かつ素直に楽しめるこの《クレギオン》シリーズはやはり何度読んでも面白い。ハヤカワ文庫として再刊されたことに素直に感謝です。新作を書く意思がないわけではないみたいなので,期待していようと思います。
