2013年09月16日

笹本祐一『星のパイロット』

〈2013年読書感想11冊目〉

 〈星のパイロット〉シリーズ第1作目。再読となりますが,後書きを読んでいる限りでは特に最終盤の描写が大きく改変されているようです。このあたりは旧版を発掘出来たら読み比べてみたいもの。初出が1997年と,約15年以上前の作品であるのに古さを感じさせないのが素敵です。或いは初出の段階で近未来を舞台としていたにも関わらず,何処か懐かしい雰囲気が漂っていたということを指摘するべきなのかもしれません。笹本祐一作品の読者であれば馴染みであるだろう,作者の好きな要素がふんだんに盛り込まれた楽しい宇宙開発SF小説に仕上がっております。とにかく雰囲気が素晴らしく楽しい。登場人物による軽妙な会話もたまらなく好みであります。主人公の美紀も然ることながら,社長のジェニファーと事務のナニーが非常に魅力的なのですよね。メカニックのヴィクターも大好き。作中で美紀が挑むシミュレーター51-Lは生中継でその有様を見た身にはやはり心に来るものがありました。ロケットを宇宙に飛ばす,端的に言えばその一連の流れだけを描いた小説なのにここまで面白いというのが素晴らしいです。やっぱり自分の趣味の一端は笹本祐一作品に確かに影響を受けているのだなあと実感させられます。
タグ:笹本祐一
posted by 森山 樹 at 12:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 感想
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