2013年09月23日

田中芳樹『アルスラーン戦記(4)汗血公路』

〈2013年読書感想16冊目〉
田中芳樹 アルスラーン戦記(4)汗血公路


 光文社文庫からの復刊に合わせて再読中の〈アルスラーン戦記〉。改めて読み直してもやはり面白い。それだけに牛の如く遅い歩みが歯痒くてなりません。この4巻ではシンドゥラへの遠征を終えたアルスラーン軍が新たな勢力を結集し,ルシタニアに占拠された王都エクバターナへの進軍を開始します。一方,そのルシタニア側では捕らわれていたパルス王アンドラゴラス三世がルシタニア王弟ギスカールを逆に捕えて虜囚とするなど激動の展開を見せます。個人的には元気なエステルの姿が懐かしくも愛おしい。後に彼女に待ち受ける運命を知った身としてはやるせないものを感じざるを得ません。ヒルメスやギスカールの野心の発露も魅力的に思えます。今後はエクバターナを目指すアルスラーンと虜囚から解放されたアンドラゴラス三世,エクバターナを占拠するルシタニア,正統なパルス王位奪還を目指すヒルメス,そしてパルスへの侵攻を開始した草原の覇者トゥラーンと幾つもの陣営が乱れる混迷した情勢となりそう。蛇王ザッハークの復活を目指す暗灰色の衣の魔道士の動きも不穏さを増しております。この縺れた麻の如き状況下でアルスラーンが如何なる決断を下し,彼に従うナルサスやダリューンを始めとする部下たちが如何なる活躍を見せるのか楽しみにしたいと思います。
タグ:田中芳樹
posted by 森山 樹 at 07:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 感想
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