2014年04月13日

田中芳樹『アルスラーン戦記(5)征馬孤影』

〈2013年読書感想41冊目〉
田中芳樹『アルスラーン戦記(5)征馬孤影』


 トゥラーン軍急襲からアルスラーン王子追放までが描かれる〈アルスラーン戦記〉の第5巻。表紙はギーヴ。アルスラーン陣営の中で唯一その出自が明確になっていない人物であります。今巻でも宝剣ルクナバードを巡ってヒルメス王子と互角に剣を交わすなど大いに活躍を見せてくれています。彼の正体も残る物語の中である程度は明かされることになるのでしょうか。今巻における一番大きな出来事はアンドラゴラス三世のパルス軍復帰とそれに伴う事実上のアルスラーン王子の追放であります。また,王の命を無視してアルスラーンに随行したダリューンとナルサスも反逆者という扱いになってしまいました。アンドラゴラス三世とアルスラーンの確執は割と不明瞭な部分が多いのですよね。単純に血が繋がっていないからというわけでもなさそうですし。また,トゥラーンの親王イルテリシュも登場。この段階では彼がまさか現在のような立場になるとは思っていませんでした。蛇王ザッハークとともにアンドラゴラス,イルテリシュは今後もアルスラーンにとって危険で厄介な仇敵として立ちはだかることでありましょう。ヒルメスの部下であるザンデの働きも今巻はかなり印象的。これまでの武力にだけ秀でた猛将という評価を改めることになります。彼がいれば,ヒルメスの大きな力になってくれていたことでしょう。物語とは特段関係のないところでいい味を出しているバルハイも楽しい。再読することで新たな発見を得られる楽しみがあります。さて,第一部も残るは2冊。次は港町ギランが舞台だった筈。ルシタニア軍に,そしてアンドラゴラス三世に対抗する戦力を集めるべくアルスラーンの奮闘が始まります。勿論,次巻も刊行を待って早めに読書に取り掛かるつもり。細部は忘れているので再読が楽しみです。
タグ:田中芳樹
posted by 森山 樹 at 15:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 感想
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