2013年05月28日

朝松健『邪神帝国』

〈2013年読書感想8冊目〉

 創土社から復刊されたクトゥルー神話中短篇集。表紙からも分かるようにナチス・ドイツとクトゥルー神話とを絡めた物語が織り成されます。元々,ナチス・ドイツの指導者層は超自然に傾倒した人物が多いのでこの手の邪神神話群と相性は頗る良いのですよね。〈The Cthulhu Mythos Files〉は順調に作品が刊行されているレーベルなので今後も期待をしたいところです。

続きを読む
タグ:朝松健
posted by 森山 樹 at 07:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 感想

2013年05月06日

東直己『探偵は吹雪の果てに』

〈2013年読書感想7冊目〉

 〈ススキノ探偵〉シリーズ長篇第5作目。劇場版『探偵はBARにいる2』の公開も間近に迫り,一応は盛り上がっているのかなあ。映画は第1作目が素直に面白かったので,第2作目も公開から魔を置かずに鑑賞したいと思っています。というか,映画観てから〈俺〉が完全に大泉洋のイメージになってしまっています。それだけ,はまり役だったということなのでしょうか。少なくとも個人的にはかなり珍しい事案に思えます。

続きを読む
posted by 森山 樹 at 22:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 感想

2013年04月21日

三上延『ビブリア古書堂の事件手帖(4)』

〈2013年読書感想6冊目〉

 鎌倉を舞台とした古書ミステリィの第4作目。これまでとは趣を変えて,短篇集ではなく長篇という形式をとっています。表紙絵の栞子さんはやはり魅力的。最近までTVドラマが放映されていたようですが,あまり芳しい評判は聞きませんでした。尤も,TVドラマ版の悪評は原作小説の評価とは何ら関係ありません。此方は此方でこれまで通りの雰囲気を保って欲しいと思います。

続きを読む
タグ:三上延
posted by 森山 樹 at 19:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 感想

2013年03月25日

神林長平『敵は海賊・海賊の敵』

〈2013年読書感想5冊目〉

 〈敵は海賊〉シリーズの長篇第8作目。6年ぶりの新刊ということになります。大好きなシリーズなので素直に嬉しい。今作はこれまで以上に対海賊課の宿敵である海賊ヨウメイに焦点が当てられているのが興味深いです。また,ラジェンドラによって語られるというメタ視点も面白い。相変わらず,表紙のアプロが可愛すぎます。これだけ見るとあんな凶暴な生命体には見えません。

続きを読む
タグ:神林長平
posted by 森山 樹 at 22:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 感想

2013年03月10日

笹本祐一『ラスト・レター』

〈2013年読書感想4冊目〉

 〈ARIEL〉や〈ミニスカ宇宙海賊〉の笹本祐一の初期SFシリーズ〈妖精作戦〉の最終章。これまでの明るく楽しい雰囲気からは予想も出来ない暗く救いのない終わりが提示される巻です。最初に読んだ当時も納得出来なかったし,改めて読んでも割り切れないものを感じます。この終わりは終わりとして,新たに続きを欲してやみません。大好きなシリーズだからこそ残る後味の悪さが印象的です。

続きを読む
タグ:笹本祐一
posted by 森山 樹 at 22:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 感想

2013年02月03日

エドワード.D.ホック『サイモン・アークの事件簿(4)』

〈2013年読書感想3冊目〉

 二千年の時を生きる謎の男サイモン・アークを主人公に据えた短篇集の第4弾。過去の3作とは異なり,作者の自選短篇集ではありません。翻訳者が選んだ短篇集となっています。なお,更に続刊の刊行も決まったとのこと。個人的には大好きな雰囲気の作品であるだけに嬉しいです。全部で60篇を超えるだけにいずれは全部翻訳して欲しいなあと思います。難しいかもしれないけれどね。

続きを読む
posted by 森山 樹 at 23:12| Comment(5) | TrackBack(0) | 感想

2013年01月26日

ピーター・トレメイン『サクソンの司教冠』

〈2013年読書感想2冊目〉

 〈修道女フィデルマ〉シリーズの長篇第2作目。邦訳の順番としては5番目ということになります。他にも短篇集が3冊出ているなど,〈修道女フィデルマ〉の邦訳もだいぶん揃ってきましたね。とは言え,本国では長篇と短篇集併せて21冊が刊行されているとのこと。今後も順調に邦訳を進めて欲しいものです。尤も,邦訳が止まっている他のシリーズに比べれば優遇されているのは間違いないのですけれど。やっぱりある程度の人気が出て来ているのかな。

続きを読む
posted by 森山 樹 at 22:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 感想

2013年01月19日

アランナ・ナイト『エジンバラの古い柩』

〈2013年読書感想1冊目〉

 『修道院の第二の殺人』に続くヴィクトリア朝歴史ミステリの第2作目。と言っても,前作は昨年読んで感想を書かないままに終わっています。前作は歴史ミステリ色が希薄だったのですが,今作は大胆な仮説を提示するなど歴史ミステリ色がかなり濃厚な作品となっています。英国史に興味があれば,存分に楽しめる作品です。自分としては大好物の部類です。

続きを読む
posted by 森山 樹 at 11:12| Comment(2) | TrackBack(0) | 感想

2012年06月11日

東直己『消えた少年』

〈2011年感想42冊目〉

 〈ススキノ探偵〉シリーズの第4作目。3つめの長篇ということになります。相変わらず,ススキノの街を疾走する〈俺〉の姿が格好いい。特に今作はこれまで以上にミステリィ色が強めなのが嬉しい。魅力的な登場人物も多数登場し,〈俺〉との機知に富んだ会話で楽しませてくれます。或いは〈ススキノ探偵〉シリーズの中でも最も好きな作品のひとつと言ってもいいかもしれません。

続きを読む
タグ:東直己
posted by 森山 樹 at 18:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 感想

2012年05月13日

畠中恵『アイスクリン強し』

〈2011年感想41冊目〉

 文明開化に湧く明治初期を舞台とした連作ミステリィ短篇集。如何にも畠中恵らしい軽妙な中にも苦さを交えた素敵な作品に仕上がっています。今作に置いては題名通りに明治時代に西洋から日本へ持ち込まれた数々の甘味が重要な役割を果たすのが特徴的。また,〈しゃばけ〉シリーズ同様に脇役の個性も立っており,楽しいです。

続きを読む
タグ:畠中恵
posted by 森山 樹 at 22:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 感想

2012年04月11日

笹本祐一『妖精作戦』

〈2011年感想40冊目〉

 〈ARIEL〉〈星のパイロット〉〈ミニスカ宇宙海賊〉で知られる笹本祐一のデビュー作品にして,〈妖精作戦〉シリーズの第1巻。初出は1984年で,1994年に改訂版がどちらも朝日ソノラマ文庫から出版されています。個人的には中学校の図書館で出逢った想い出深い作品。あれから20年の歳月を経て,再びこの作品を手に出来ることを懐かしく,そして嬉しく思います。

続きを読む
タグ:笹本祐一
posted by 森山 樹 at 20:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 感想

2012年04月08日

北森鴻/浅野里沙子『邪馬台』

〈2011年感想39冊目〉

 〈蓮丈那智フィールドファイル〉の第4作目にして最終作。北森鴻の夭折により中断されていた作品が関係者の尽力により完成に導かれたということに先ずは感謝を。ただ,やはり北森鴻本人による完結を見届けたかったという想いが残らざるを得ません。今更言うても詮無きことではありますけれども。そして,彼の構想にあった今後の物語に想いを馳せてしまうのです。

続きを読む
タグ:北森鴻
posted by 森山 樹 at 11:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 感想

2012年03月25日

三上延『ビブリア古書堂の事件手帖(2)』

〈2011年感想38冊目〉

 〈ビブリア古書堂の事件手帖〉シリーズの第2作目。前作同様に古書を媒介としたささやかな事件が楽しい。このシリーズは本屋大賞の候補作にも選ばれるなど,巷では2011年を代表する作品の一冊として数えられているようです。どのあたりが巷間に膾炙しているのかな。一般的な趣味ならざる自分が売れている本を読むことは先ずないので物珍しく思っています。

続きを読む
タグ:三上延
posted by 森山 樹 at 14:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 感想

2012年01月17日

東直己『向こう端にすわった男』

〈2011年感想37冊目〉

 〈ススキノ探偵〉シリーズの短篇集。映画化に際して再読を始めたら,見事にはまってしまいました。以前に読んだ時はそれ程面白いとは思わなかったのですけれどね。自分の読書嗜好が変化したということなにかもしれません。東直己はこの〈ススキノ探偵〉シリーズ以外にも幾つかシリーズがあるので,いずれ近いうちに読んでみようと思います。面白かったら嬉しいなあ。

続きを読む
タグ:東直己
posted by 森山 樹 at 21:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 感想

2012年01月09日

五代ゆう『アバタールチューナー(5)』

〈2011年感想36冊目〉

 世界の崩壊と再生が描かれる〈アバタールチューナー〉の最終巻。サーフとヒート,セラが並ぶ表紙が実に素敵。やはり最後はこの3人が相応しく思えます。前巻の衝撃的な結末から引き続く怒涛の展開に休むことも忘れて読み耽りました。この圧倒的な物語に出逢えたことが本当に嬉しい。心に響く素晴らしいSF作品だったと思います。改めてゲーム版にも触れたいものですね。

続きを読む
タグ:五代ゆう
posted by 森山 樹 at 23:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 感想

2011年12月24日

田中芳樹『髑髏城の花嫁』

〈2011年感想35冊目〉

 『月蝕島の魔物』に続く〈ヴィクトリア朝怪奇冒険譚〉第2作目。出版社の倒産や作者の体調不良などの障害を乗り越えて無事刊行されたのは素直に嬉しい。特に作者は〈アルスラーン戦記〉や〈創竜伝〉,〈タイタニア〉を始め,完結していない作品が多いので,体調に留意して執筆活動を続けて欲しい。勿論〈ヴィクトリア朝怪奇冒険譚〉第3作目『水晶宮の死神』も待っています。

続きを読む
タグ:田中芳樹
posted by 森山 樹 at 10:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 感想

2011年12月19日

高田崇史『QED 伊勢の曙光』

〈2011年感想34冊目〉

 歴史や伝承の闇に隠された真実に焦点を当てる〈QED〉シリーズ第17弾。そして最終巻となります。今回の題材は題名通りに伊勢神宮。自分も縁あって三重県に在住しておりますので,身近な存在ではあります。この伊勢神宮と祭神である天照大神に隠された謎にタタルと奈々が挑むことになるのですが,最終巻らしい実に興味深い作品に仕上がっています。これが最後というのが残念です。

続きを読む
タグ:高田崇史
posted by 森山 樹 at 22:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 感想

2011年12月18日

三上延『ビブリア古書堂の事件手帖』

〈2011年感想33冊目〉

 表紙に惹かれて手に取った作品です。三上延の作品を読むのは今作が初めて。寡聞にして今作で初めて知った作家なのですが,ライトノベル系作品を主に手掛けてきた方のようですね。ならば,知らないというのも道理というもの。最近はこの種の経路を辿る作家が多いように感じます。或いはライトノベルがジャンル文学への登竜門となっているのかもしれません。

続きを読む
タグ:三上延
posted by 森山 樹 at 21:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 感想

2011年12月17日

佐藤賢一『革命のライオン』

〈2011年感想32冊目〉

 佐藤賢一による〈小説フランス革命〉の第1巻。フランス革命からナポレオン戦争に到る時代は自分も大好きなので歴史小説の名手が如何にこの時代を小説にするのか楽しみにしています。単行本では全12巻という長大な作品だけに,可能な限り文庫版の刊行と同時に読んでいきたいと思っています。感想を書いている時点で既に3巻溜めてしまっていますけれども。

続きを読む
タグ:佐藤賢一
posted by 森山 樹 at 19:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 感想

2011年12月14日

東直己『バーにかかってきた電話』

〈2011年感想31冊目〉

 『探偵はバーにいる』に続く〈ススキノ探偵〉シリーズの第二作目。映画『探偵はBARにいる』の原作は前作ではなくって此方になります。ちょっとややこしいけれど,確かに映画の題名としては『探偵はバーにいる』の方が相応しい気がしますね。いずれにしても,主人公の〈俺〉がバーに入り浸っていることには変わりがないのだし。

続きを読む
タグ:東直己
posted by 森山 樹 at 21:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 感想