2011年12月04日

小路幸也『ブロードアレイ・ミュージアムの』

〈2011年感想30冊目〉

 1920年代のニューヨークを舞台とした連作短篇ミステリィ小説。題名通りに博物館が舞台となります。と言っても,普通の博物館ではなく秘密が隠されている不思議な博物館というのが個人的には嬉しい。小路幸也の作品はこれが初めての読書となりますが,こと本作に限って言えば雰囲気は好み。機会があれば他の作品にも触れてみようと思います。

続きを読む
タグ:小路幸也
posted by 森山 樹 at 14:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 感想

2011年12月03日

東直己『探偵はバーにいる』

〈2011年感想29冊目〉

 十年以上ぶりに読んだ〈ススキノ探偵〉シリーズの記念すべき第1作目。第2作目『バーにかかってきた電話』を原作とする映画『探偵はBARにいる』の公開に合わせての読書です。久しぶりに読むことで自分が受ける雰囲気がかなり変わったのを感じます。それが成長と言えるかどうかは微妙。なお,映画で〈俺〉を演じるのは大泉洋。かなりのはまり役だったように思います。

続きを読む
タグ:東直己
posted by 森山 樹 at 20:18| Comment(0) | TrackBack(1) | 感想

2011年11月29日

フェルディナント・フォン・シーラッハ『犯罪』

〈2011年感想28冊目〉

 弁護士でもある著者が数々の異様な犯罪を語るミステリ短篇集。ドイツでは45万部が発行され,世界32か国で翻訳された作品とのこと。ちなみに著者の祖父はナチスの全国青少年最高指導者として知られるバルドゥール・フォン・シーラッハとのこと。作品もさることながら著者の出自にも大いに興味を抱いてしまいます。

続きを読む
posted by 森山 樹 at 23:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 感想

2011年11月28日

五代ゆう『アバタールチューナー(4)』

〈2011年感想27冊目〉

 新たな世界を舞台にエンブリオンの面々の活躍が描かれる『アバタールチューナー』の第4巻。ゲイルとアルジラ,シエロが並ぶ表紙絵が格好いいです。煉獄篇と辺土篇とが融合した雰囲気が実に魅力的。このあたりは既にゲームとしては体感していない領域ですので新鮮の心持ちで楽しむことが出来ます。圧倒的な物語が素晴らしく印象的でありました。

続きを読む
タグ:五代ゆう
posted by 森山 樹 at 22:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 感想

2011年11月26日

津原泰水『たまさか人形堂物語』

〈2011年感想26冊目〉

 人形を題材にした連作短篇ミステリ集。所謂,“日常の謎”の系譜に連なる作品と言えるでしょう。作品を貫く謎が用意されているのも嬉しい。現在のところ刊行されていないようですが,続篇の構想も用意されているようです。もともとは雑誌Bethに連載されていたようですが,大幅に改稿されているみたい。そちらも読んでみたかった気がします。

続きを読む
タグ:津原泰水
posted by 森山 樹 at 22:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 感想

2011年11月12日

丸山天寿『咸陽の闇』

〈2011年感想25冊目〉

 『琅邪の鬼』『琅邪の虎』に続くシリーズ第3作目。但し,題名からも分かるように琅邪が舞台となった過去二作とは異なり,秦の都である咸陽が舞台となります。よって,これまで主人公格として活躍した求盗の希仁たち琅邪の民はその姿を見せることはありません。残念だけど,これは仕方のないことでしょう。再び琅邪が舞台となる物語での再登場を期待したいと思います。

続きを読む
タグ:丸山天寿
posted by 森山 樹 at 17:13| Comment(0) | TrackBack(0) | 感想

2011年11月10日

近藤史恵『モップの精は深夜に現れる』

〈2011年感想24冊目〉

 『天使はモップを持って』に続く〈掃除人キリコ〉シリーズの第2作目。前作に続き短篇集となっていますが,語り手は本作では各篇毎に異なっています。但し,掃除人としてのキリコの活躍は相変わらず。今回は短期派遣の清掃員ということで舞台が様々になっているのが面白いです。現段階でシリーズは計4作。残る2作も文庫化され次第読もうと思います。

続きを読む
タグ:近藤史恵
posted by 森山 樹 at 22:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 感想

2011年11月03日

五代ゆう『アバタールチューナー(3)』

〈2011年感想23冊目〉

 先日完結した『アバタールチューナー』の第3巻です。既に最終巻までは読了済み。自分にしては珍しく刊行から殆ど間を置かずに読了したシリーズとなりました。それだけ,この作品に心奪われていたということが言えるかと思います。早く最終巻の感想も書きたいのですが,現在13冊感想がたまっています。年末に向けて少しずつ感想を書き上げて行くことを自分に課したいと思います。

続きを読む
タグ:五代ゆう
posted by 森山 樹 at 09:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 感想

2011年10月23日

初野晴『初恋ソムリエ』

〈2011年感想22冊目〉

 『退出ゲーム』に続く〈ハルチカ〉シリーズの第2作目。前作が大変面白かっただけに本作の文庫化も心待ちにしていました。ちなみに現段階で続く『空想オルガン』『千年ジュリエット』も刊行されています。こちらも早期の文庫化を期待したいところ。登場人物が彩る文庫版の表紙がいいですね。特にチカが可愛くて実に好みです。

続きを読む
タグ:初野晴
posted by 森山 樹 at 14:37| Comment(0) | TrackBack(1) | 感想

2011年10月10日

ジョン.R.キング『ライヘンバッハの奇跡』

〈2011年感想21冊目〉

 所謂〈シャーロック・ホームズ〉パスティーシュ作品のひとつ。この種の作品はついつい手に取ってしまいます。幼き日に出逢って以来,シャーロック・ホームズは自分にとって憧れの存在のひとりなのですよね。題名からも分かるように本作は「最後の事件」で描かれた宿敵モリアーティ教授との格闘後から物語は始まります。大空白時代を舞台とするのはホームズ・パスティーシュのお約束のひとつと言えますね。

続きを読む
posted by 森山 樹 at 18:13| Comment(2) | TrackBack(0) | 感想

2011年10月08日

三津田信三『生霊の如き重るもの』

〈2011年感想20冊目〉

 〈刀城言耶〉シリーズの短篇集。長篇作品とは異なり,刀城言耶の学生時代が舞台となっているのが目新しいです。とは言え,いつもの怪異に彩られた奇妙な雰囲気は健在です。ミステリとしてはやや強引な部分も大いに垣間見えますが,怪奇趣味を交えた作風は大いに望むところ。今後もこのような短篇作品を展開することを望みます。

続きを読む
タグ:三津田信三
posted by 森山 樹 at 22:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 感想

2011年09月20日

高田崇史『カンナ 出雲の顕在』

〈2011年感想19冊目〉

 〈カンナ〉シリーズの第8作目。今巻を含めて残すは2冊ということで物語が大きく動き始めています。特に最終盤での展開はかなり意外なものがありました。最終巻をもって如何なる結末を迎えるのか楽しみでなりません。高田崇史は〈QED〉も大詰めを迎えています。これらのシリーズが完結した後にどのような作品を産み出してくれるのかも期待したいところです。

続きを読む
タグ:高田崇史
posted by 森山 樹 at 22:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 感想

2011年09月11日

ジル・チャーチル『今をたよりに』

〈2011年感想18冊目〉

 ロバートとリリーのブルースター兄妹を主人公とする〈グレイス&フェイヴァー〉シリーズの第6作目。本国では2005年に刊行された作品ですが,現在のところ本作以降はシリーズ展開されていない模様。一応,7作目となる『Smoke gets in your eyes』は刊行予定のようではあります。大好きなシリーズですので,なるべく早期の刊行と翻訳を祈りたいと思います。

続きを読む
posted by 森山 樹 at 19:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 感想

2011年09月04日

クラーク・アシュトン・スミス『ヒュペルボレオス極北神怪譚』

〈2011年感想17冊目〉

 『ゾティーク幻妖怪異譚』に続くクラーク・アシュトン・スミスの幻想ホラー短篇集。ヒュペルボレオスと聴くと馴染みがない感じはありますが,要するにハイパーボリアを舞台とした連作短篇となっています。中にはH.P.ラヴクラフトの〈クトゥルー神話〉体系に連なる作品もあるのが嬉しい。この種の頽廃的な幻想に満ちた蠱惑的な雰囲気が実に魅力であります。

続きを読む
posted by 森山 樹 at 19:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 感想

2011年08月28日

野村美月『“文学少女”と慟哭の巡礼者』

〈2011年感想16冊目〉

 〈文学少女〉シリーズの第5作目。前作を読んでから久しぶりの読書となりました。基本的には各巻で完結した物語ですから問題はありませんけれども。なお,本巻は昨年公開された映画『劇場版“文学少女”』の原作となっています。その為に本巻の展開が既知であったのは少し残念です。但し,映画版とは異なる部分も多いので,その観点から楽しむことは出来ました。

続きを読む
タグ:野村美月
posted by 森山 樹 at 15:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 感想

2011年08月07日

五代ゆう『アバタールチューナー(2)』

〈2011年感想15冊目〉

 PS2用RPG『アバタールチューナー』の原案小説の第2巻。この巻をもって“煉獄篇”の終了となります。ゲーム版で言うところの1の終わりまで,というところですかね。実際のところ,ゲームの内容は殆ど覚えていないので新鮮な気分で楽しんでいます。謎が謎を呼ぶ不穏な展開が魅力的。ゲーム版よりも面白いかもしれません。

続きを読む
タグ:五代ゆう
posted by 森山 樹 at 23:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 感想

2011年07月10日

加藤実秋『ホテルパラダイス銀河』

〈2011年感想14冊目〉
ホテルパラダイス銀河
ホテルパラダイス銀河
  • 発売元: 講談社
  • 価格: ¥ 1,680
  • 発売日: 2011/03/24

 東京は上野にあるホテルパラダイス銀河を舞台とした連作短篇ミステリ。いつもどおりの80年代趣味に溢れた加藤実秋作品に仕上がっていることは題名からも自明でしょう。個性的な人物が多数登場するのも相変わらず。芸がないと言ってしまえば,それまでかもしれませんが,安心して楽しめる作品を安定して供給してくれるのは有難いです。大好きな作家のひとりですね。

続きを読む
posted by 森山 樹 at 12:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 感想

2011年05月29日

鯨統一郎『新・日本の七不思議』

〈2011年感想13冊目〉
新・日本の七不思議 (創元推理文庫)
新・日本の七不思議
  • 発売元: 東京創元社
  • 価格: ¥ 714
  • 発売日: 2011/04/28

 『邪馬台国はどこですか?』『新・世界の七不思議』に続くシリーズ第3弾。今回は題名通りに日本史に浮かぶ七つの謎について,相変わらずの独自理論による歴史解釈が行われます。まさか第3弾はないだろうと予想していただけに嬉しいです。過去2作に比べると失速感は否めませんが,是非とも続篇を刊行して巻き返して欲しいと思います。

続きを読む
タグ:鯨統一郎
posted by 森山 樹 at 14:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 感想

2011年05月22日

恩田陸『ドミノ』

〈2011年感想12冊目〉
ドミノ (角川文庫)
ドミノ
  • 発売元: 角川書店
  • 価格: ¥ 580
  • 発売日: 2004/01

 久々に読む恩田陸の作品。刊行が早い割には自分の読書量が進んでいないので溜まる一方となっています。恩田陸の作品は何となく旅先でいつも読んでいる印象が強い。この作品も半分くらいは外出時の電車の中で読みました。というか,最近はあまり部屋で本を読む習慣がなくなっています。これは今後改善していきたいと思っています。

続きを読む
タグ:恩田陸
posted by 森山 樹 at 17:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 感想

2011年05月15日

竹河聖『新 風の大陸(2)』

〈2011年感想11冊目〉
新 風の大陸〈2〉 (ハルキ文庫)
新 風の大陸(2)
  • 発売元: 角川春樹事務所
  • 価格: ¥ 680
  • 発売日: 2011/03

 〈風の大陸〉から数百年後の世界を描く〈新 風の大陸〉の第2巻。前作との直接的な関わりは特段なさそうなので,本シリーズから読むことも問題はないように思います。勿論,独特な世界観は継承されていますので,前シリーズに触れた方であれば尚更楽しめることは確実ですけれども。読者の予測を如何に良い意味で裏切るかを念頭に置いて執筆されているようです。

続きを読む
タグ:竹河聖
posted by 森山 樹 at 21:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 感想