2011年05月05日

高田崇史『カンナ 天満の葬列』

〈2011年感想10冊目〉
カンナ 天満の葬列 (講談社ノベルス)
カンナ 天満の葬列
  • 発売元: 講談社
  • 価格: ¥ 945
  • 発売日: 2011/03/08

 〈カンナ〉シリーズの第7巻。今回の題材は“菅原道真”となっております。既に予告されているとおり全9巻なので本巻を含めて残りは3冊と言うことになります。その割には此処までのところ物語の展開が漸進的で爽快感に欠けているのが残念。この巻で少し物語の謎が明らかになりましたので,このままの調子で最後まで走りきって欲しいとも思います。

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タグ:高田崇史
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2011年05月04日

ピーター・トレメイン『死をもちて赦されん』

〈2011年感想9冊目〉
死をもちて赦されん (創元推理文庫)
死をもちて赦されん
  • 発売元: 東京創元社
  • 価格: ¥ 1,260
  • 発売日: 2011/01/26

 〈修道女フィデルマ〉の記念すべき第1作目。但し,邦訳としては短篇集を除いて4番目となります。何故,刊行順に翻訳されなかったかの理由は後書きに綴られています。それを読むと確かに仕方がなかったのかなという気がしないでもありません。商業上の理由も無視できないことでしょうし。ただ,それでもやはり第1作目から邦訳して欲しかったという気分は拭えません。

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2011年04月23日

冴木忍『未来は君のもの』

〈2011年感想8冊目〉
未来は君のもの
  • 発売元: 富士見書房
  • 発売日: 1995/09

 〈メルヴィ&カシム〉の第4作目。これも先日の『銀の魔女』同様に何度となく読んだ想い出深い作品です。『銀の魔女』とは異なり長篇ですけれども。これまでに全部で6冊が刊行されている〈メルヴィ&カシム〉の中では次の『明日はきっと晴れ!』と並んで大好きな作品。尤も,嫌いな作品なんてないのですけれど。第3作『いかなる星の下に』には苦手な描写があるけどね。
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タグ:冴木忍
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2011年04月21日

五代ゆう『アバタールチューナーI』

〈2011年感想7冊目〉
クォンタムデビルサーガ アバタールチューナーT (ハヤカワ文庫JA)
クォンタムデビルサーガ アバタールチューナーI
  • 発売元: 早川書房
  • 価格: ¥ 735
  • 発売日: 2011/02/18

 PS用RPG『アバタール・チューナー』の原案小説の第1巻です。あくまでも原案であって,ゲームの小説化ではありません。企画から10年,紆余曲折を経て実際に小説として出版されたことは,ゲーム発表当時から待ち望んでいた身としては嬉しい限りです。ゲームの内容は最早殆どが忘却の彼方ですので,改めて一からその独特な世界観を楽しもうと思います。

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タグ:五代ゆう
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2011年04月03日

冴木忍『銀の魔女』

〈2011年感想6冊目〉
銀の魔女
  • 発売元: 富士見書房
  • 発売日: 1993/02

 〈メルヴィ&カシム〉シリーズの第2作目。と言っても,冴木忍の処女作は表題作「銀の魔女」ですので実質的には第1作目としてしまってもいいのかもしれません。この作品が発表されたのは平成5年ですから,実に18年前となります。当時購読していたドラゴンマガジン誌でこの作品を読んだ時の衝撃は鮮烈なものがありました。今も忘れられない大切な想い出のひとつです。

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タグ:冴木忍
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2011年03月27日

栗本薫『ヒプノスの回廊』〈グイン・サーガ外伝22〉

〈2011年感想5冊目〉
ヒプノスの回廊―グイン・サーガ外伝〈22〉 (ハヤカワ文庫JA)
ヒプノスの回廊
  • 発売元: 早川書房
  • 価格: ¥ 609
  • 発売日: 2011/02/05

 32年に渡った書き続けられた大河小説の外伝22作目。これが正真正銘最後の〈グイン・サーガ〉です。これまで作品集としては未収録だった6篇の短篇が収められております。久々に読む栗本薫の冗長な文章が懐かしい。様々に文句をつけていますが,全てが終わった今となっては〈グイン・サーガ〉が心から好きだったのだなと実感します。それだけに最後まで読みたかったという想いが残ります。

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タグ:栗本薫
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2011年03月26日

米澤穂信『折れた竜骨』

〈2011年感想4冊目〉
折れた竜骨 (ミステリ・フロンティア)
折れた竜骨
  • 発売元: 東京創元社
  • 価格: ¥ 1,890
  • 発売日: 2010/11/27

 魔術や呪いが跋扈する中世イングランドを舞台としたミステリ小説。ちなみにこの時代を舞台に選んだ理由はシュルーズベリの修道士カドフェルの面影が残る時代だったらからとのこと。その想いは大変よく分かります。魔術や呪いなど超自然的な力が実在する中で起こった事件に推理の力をもって立ち向かう主人公の姿が印象的な作品であります。

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タグ:米澤穂信
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2011年03月06日

若竹七海『ポリス猫DCの事件簿』

〈2011年感想3冊目〉
ポリス猫DCの事件簿
ポリス猫DCの事件簿
  • 発売元: 光文社
  • 価格: ¥ 1,470
  • 発売日: 2011/01/20

 若竹七海が得意とするコージーミステリ短篇集。舞台は葉崎市の沖に浮かぶ猫島となっています。ここは以前『猫島ハウスの騒動』の舞台となった場所。というわけで,懐かしい人物もちらほら姿を覗かせているのが嬉しいところ。『猫島ハウスの騒動』の感想はブログ化する前のサイトに掲載していたみたい。当時の感想が読めないのが残念です。きちんと記録を取っておけばよかったな。

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タグ:若竹七海
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2011年02月27日

ジョー・ウォルトン『暗殺のハムレット』

〈2011年感想2冊目〉
暗殺のハムレット (ファージングU) (創元推理文庫)
暗殺のハムレット
  • 発売元: 東京創元社
  • 価格: ¥ 1,260
  • 発売日: 2010/07/27

 「英雄たちの朝」に続く〈ファージング〉三部作の第2作目です。時系列的には前作の直後ということになります。今回はドイツを支配する独裁者ヒトラー暗殺計画を巡る物語。歴史改変小説らしい設定に様々な人々の思惑が入り乱れる読み応えのある作品に仕上がっています。やはり歴史に材を求めた冒険活劇は自分の一番好みとする分野ですね。

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2011年02月20日

エドワード・D・ホック『サイモン・アークの事件簿(2)』

〈2011年感想1冊目〉
サイモン・アークの事件簿U (創元推理文庫)
サイモン・アークの事件簿(2)
  • 発売元: 東京創元社
  • 価格: ¥ 1,050
  • 発売日: 2010/12/18

 神秘家探偵サイモン・アークの活躍する短篇集の第2作目。前巻に引き続き,今巻も日本独自の編纂となっております。後書によれば,少なくとも第3巻を出す意思はあるとのこと。全部で61篇が残されているとのことなので可能であるならば全てを邦訳して欲しいと思います。
 これが今年の読書感想始めとなります。出遅れましたが,これから挽回していきたいものです。

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2011年02月12日

マリー・ルツコスキ『ボヘミアの不思議キャビネット』

〈2010年感想57冊目〉
ボヘミアの不思議キャビネット (創元推理文庫)
ボヘミアの不思議キャビネット
  • 発売元: 東京創元社
  • 価格: ¥ 1,029
  • 発売日: 2010/11/27

 本当に久々に読む気のする海外ファンタジィ小説。大好きだったはずなのに最近は妙に隔意を抱くようになってしまいました。これも読書傾向の変化ということでしょうか。それはそれで哀しい気もします。実際に読んでみるとファンタジィ小説はやっぱり好きだなあということを再認識するのですけれど。今後もファンタジィ小説を意識的に読むようにしたいものです。

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2011年02月06日

若竹七海『みんなのふこう』

〈2010年感想55冊目〉
みんなのふこう (文芸)
みんなのふこう
  • 発売元: ポプラ社
  • 価格: ¥ 1,365
  • 発売日: 2010/11/11

 葉崎市を舞台とした若竹七海のコージィ・ミステリ小説。舞台が舞台だけに,いつも通り緩い雰囲気の中に辛辣な描写が光る作品に仕上がっています。この辺りは若竹七海流の諧謔精神の表れと言えるでしょう。また,これまでの作品に登場した人物や場所に折々に触れられるのも嬉しい。若竹七海ファンであればある程に楽しめる作品と言えます。

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2011年01月30日

アルジャナン・ブラックウッド『心霊博士ジョン・サイレンスの事件簿』

〈2010年感想54冊目〉
心霊博士ジョン・サイレンスの事件簿 (創元推理文庫)
心霊博士ジョン・サイレンスの事件簿
  • 発売元: 東京創元社
  • 価格: ¥ 1,218
  • 発売日: 2009/01/28

 超自然現象に対峙する心霊博士の活躍を描いた連作短篇小説です。全6作品を完全新訳で収録とのこと。以前に角川文庫から出ていた版で読んだことがありますので,一応は再読という形になるのでしょうか。内容は殆ど覚えていなかったので,初めて読む感覚で楽しむことは出来ましたが。
 昨年末に読んだ本の感想です。これを含めて後3冊。なるべく早めに書き上げます。

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2010年12月27日

秋梨惟喬『もろこし紅游録』

〈2010年感想53冊目〉
もろこし紅游録 (創元推理文庫)
もろこし紅游録
  • 発売元: 東京創元社
  • 価格: ¥ 861
  • 発売日: 2010/12/11

 春秋戦国時代から中華民国初に到る中国史を舞台とした武侠ミステリ小説。『もろこし銀侠伝』の続篇となります。黄帝の時代より伝わる銀牌を携える銀牌侠と呼ばれる英傑の活躍が実に楽しい。虚実を巧みに織り交ぜた物語は世界史趣味者的にも興味深いものがあります。更なる続篇や長篇の構想もあるとのこと。大いに期待をしています。

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2010年12月18日

高橋由太『オサキ鰻大食い合戦へ』

〈2010年感想52冊目〉
もののけ本所深川事件帖 オサキ鰻大食い合戦へ (宝島社文庫)
オサキ鰻大食い合戦へ
  • 発売元: 宝島社
  • 価格: ¥ 500
  • 発売日: 2010/10/07

 江戸時代を舞台とした妖怪時代劇〈もののけ本所深川事件帖〉の第2作目。軽妙な文章は前作と共通しますが,怪奇趣味的な雰囲気はかなり薄れてしまった感があります。軽い筆致の表紙絵からすれば,こちらの雰囲気の方が似つかわしいかもしれません。物語の雰囲気が変わったことはかなり好みが分かれそうな気がします。

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2010年12月14日

丸山天寿『琅邪の虎』

〈2010年感想51冊目〉
琅邪の虎 (講談社ノベルス)
琅邪の虎
  • 発売元: 講談社
  • 価格: ¥ 945
  • 発売日: 2010/12/07

 中国は秦代,始皇帝の御代を舞台とした歴史奇想ミステリ。『琅邪の鬼』の続篇となります。まさか,続篇が刊行されるとは思っていなかったので大変嬉しい。なお,作者は邪馬台国を研究されているとのこと。此方を題材とした作品も読んでみたく思います。勿論,この『琅邪の虎』に続く更なる続篇も大いに期待しています。

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2010年12月02日

誉田哲也『武士道セブンティーン』

〈2010年感想50冊目〉
武士道セブンティーン
武士道セブンティーン
  • 発売元: 文藝春秋
  • 価格: ¥ 1,550
  • 発売日: 2008/07

 青春小説『武士道シックスティーン』の直系の続篇です。前作の最後で遠く離れてしまった香織と早苗,それぞれの視点から語られる新たな物語が実に爽やか。勿論,新たな登場人物が多々姿を見せるのも嬉しいところ。更なる続篇『武士道エイティーン』も刊行されていますが,その次はないのかな。登場人物に愛着が湧いてしまったので次作で終わるとしたら残念に思います。

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2010年11月28日

ルイス・ベイヤード『陸軍士官学校の死(下)』

〈2010年感想49冊目〉
陸軍士官学校の死 下 (創元推理文庫)
陸軍士官学校の死(下)
  • 発売元: 東京創元社
  • 価格: ¥ 1,029
  • 発売日: 2010/07/10

 19世紀アメリカを舞台とした歴史ミステリ『陸軍士官学校の死』の後半部分です。上巻の感想はこちらから。ちなみに原題は『The Pale Blue Eye』となっています。何故,邦訳題がこの原題と全く関係のないものになったのかは不明。個人的には作者の意志を尊重する意味において,ある程度は原題の意図を組んだものにして欲しいなと思います。

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2010年11月25日

野村美月『“文学少女”と穢名の天使』

〈2010年感想48冊目〉
“文学少女”と穢名の天使 (ファミ通文庫)
“文学少女”と穢名の天使
  • 発売元: エンターブレイン
  • 価格: ¥ 630
  • 発売日: 2007/04/28

 〈文学少女〉シリーズの第4作目。本を抱えて遠くを見つめる遠子先輩の儚げな姿に心奪われます。物語も相応に魅力的であることに間違いはないのですが,竹岡美穂の手掛けるこの表紙絵にまず心を惹かれることは否めません。野村美月の文章と竹岡美穂の絵と,このふたつが相乗効果をもって,この作品に素晴らしい調和を産み出している,そんな気がします。

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2010年11月22日

竹河聖『新 風の大陸』

〈2010年感想47冊目〉
新 風の大陸 (ハルキ文庫)
新 風の大陸
  • 発売元: 角川春樹事務所
  • 価格: ¥ 680
  • 発売日: 2010/11

 富士見ファンタジア文庫からかつて刊行されていた『風の大陸』の正統な続篇。ちなみに前作は最後まで読み切ってはいません。アドリエ王国篇は最後まで読んだので太陽帝国篇の途中で挫折したように記憶しています。いずれは最後まで読み切りたいところではあります。
 表紙を手掛けるのは前作に引き続きいのまたむつみ。これは嬉しいです。

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